数字がわかるようになったら始めたい、時計の読み方。
時計が読めるようになれば、生活のリズムも整いますし、メリハリをつけるためにも理解してもらいたいものですよね。
でも、一番最初につまづくのは、1分が60秒で、1時間が60分という時計の概念だと思います。
数字の1のところに長い針があるから、1分じゃないの?
となるのは当たり前と言えば当たり前。
では、どうやって教えればスムーズに理解してくれるようになるのでしょうか。今回は、我が家でやっている時計の読み方の教え方をお伝えします。
時計の読み方を教える前にチェックしたいこと
まずは、子供が数字を読めるかどうかが重要ですよね?
1~12までの数が数えられるか、できれば60までの数が数えられるかをチェックします。
次は、1~12、0~60までの数字が読めるか、ですね。
読めれば、時計の読み方を教えてもOKだとは思うんですが、数えられたり読めたりしても、「数」を理解しているとは限らないんですね。
意外と盲点、数の大きさの理解
数が数えられたり、読めたりするのはできるけど、数の大きさがわかっているかどうかは疑問です。
数字の大きさを理解しているかどうかは、紙などに数字を書いたカード状のものを作り、それを小さい順、大きい順に並べ替えさせるという方法でチェックできます。
0から12までのカードの並べ替えができてからの方が、時計の読み方の理解が深まると思います。
一度、ゲーム感覚でお子さんと遊んでみるのもオススメですよ。
そもそも子供が時計に興味がある?
生活のリズムが整ったり、時間割が作れるようになるからと言って、子供が時計に全く興味がなければ、理解度は低くなりますよね。
「今、何時?」「何時まで遊んでいいの?」など、子供が聞いてくれば、時間の感覚をしっかり持っています。大体、年中から年長さんになると、そんな質問が多くなってくるのではないでしょうか。
放っておいても、小学1年生になれば学校で時計の読み方を教えてくれます。子供が時計に全く興味を示さなくても、全く焦ることはないと思いますよ。
普段の生活の中で「3時ちょうどになったからおやつよ!」「6時になったからお片付け」など時間を使うことを意識していくと、子供も時計を気にするようになります。
うちの子は全く時間に興味がない!という場合は、まずは時計に興味を持ってもらうことから、始めてみてくださいね。
無料でできる時計の読み方の教え方
時計のおもちゃや教材って、結構販売されてますよね?
でも、それを子供に与えたからと言って、自主的に覚えてくれる子なんているんでしょうかね?
しっかりと親が付いて教えてあげないと、無理っぽくないですか?そんな時間は毎日取れないし、子供が時間を聞いてくるたびに答えるのも面倒!
そんな場合は、時計に直接時間を書き込んじゃいましょう(笑)
毎回子供が聞いてきて答えても、あまり覚えていないような気もしますしね。
無料でできる!自宅の時計が知育時計に早変わり
子供が普段見ている時計に、時間を書いて貼れば出来上がり。
これなら無料でできますし、かなり理解度がアップします。覚える速度が違う。
家では100均で子供専用時計を買って、それに貼り付けましたが、掛け時計に貼り付けるのもいいですね。
お手頃価格の置時計なら何も気にせず加工ができますし、子供が自分で針を動かして遊ぶこともできます。
親が付いて教えるときも、針を動かして問題が出せるので便利ですよ。
時計の読み方 無料プリント教材
家はデジタル時計しかない!掛け時計に数字が書いてないし、時間を書くのも嫌!という場合、ご利用いただける時計の読み方学習用の無料プリントを作りました。
そのままA4サイズで印刷することができます。
針の部分をハサミで切って、時計の中心に画びょうなどで固定して使ってください。時計の下に段ボールやコルクボードを置けば、画びょうで固定できますよ。
時計の読み方の教える順番は?
時計の読み方を最初に教えるときは、「〇時ちょうど」から教えるとわかりやすいですね。
次は30分「〇時半」、次は10分単位、というように順番に教えます。
分は目盛りを数えることも教えてあげてくださいね。
あったらあったで便利!時計の読み方を学べるおもちゃ
時計の読み方を理解するには、上記にご紹介した方法でできると思います。
もし、子供が一人で遊べる時計のおもちゃが欲しい場合はのオススメはこちらです。
くもんのNEWくるくるレッスン
アナログだけでなく、針と連動するデジタル表示があるのが特徴です。
文字盤の一部を隠してクイズを出すことも可能です。時計の読み方をチェックしたい、もっと積極的に時計の読み方を教えたい場合は、活用できますね。
対象年齢は3歳以上です。
時計のレッスン
もっと実用的で学習できるものが欲しい!場合は、本物の時計とレッスン用時計がセットになったこちらがオススメ。
本物の時計と見比べることができるので、目標を立ててスケジュール管理もできますね。
時計が気になり始めたら、自分専用の時計をプレゼントするのもオススメですよ。
対象年齢は3歳以上です。
どうして時間は60単位なの?
今私たちがよく使っているのは、0から9までの10個の数字を使う十進法ですよね?
なので時計が60ごとに位が上がる60進法を使っているのは、イマイチ理解ができません。
最初から100にしてくれればわかりやすかったのに(笑)
さらに、12で区切るから意味わかりません。あ、算数が苦手な私だけだったらごめんなさい。
では、どうして時間を12で表しているかと言うと、これは古代エジプトまで遡るんですね。
1日が24時間の理由をざっくりと
古代エジプトでは12進法が使われていました。
紀元前1500年頃のエジプトでは、すでに高度な日時計が使われていたそうなんですが、これが日の出から日没までを12個に分割する時計だったんです。
夜はというと、星を観測して12分割にしていったそうなんです。
昼と夜、それぞれが12分割されることで、1日が24時間とされるようになったんですね。
でも、季節によって太陽が出ている時間が違うように、当時は季節によって1時間の長さが違っていたんです。
1時間が60分なのはなぜ?
今のように1時間の長さが同じ、1日を24等分に均等に分けたのは、ヘレニズム時代のギリシャだとです。紀元前2世紀に活躍した、ギリシャの天文学者ヒッパルコスが提唱したのが始まりです。
ギリシャ天文学者たちは、紀元前3000年頃にシュメールおよびその文化を引き継いだバビロニアで使われていた60進法を使っていたんですね。
その60進法を応用して、時間をより細かく分割していったものが今の「1時間が60分」の元になっているんです。
ヒッパルコスは地球を緯度と経度で360分割する方法を考案。地球が24にわけられ、その1つが1時間を表すというわけですね。
紀元前150年のギリシャの天文学者プトレマイオスが、この考えをさらに細分化していきます。360分割されたものを、さらに60分割することで「分」が誕生、それをさらに60分割して「秒」が生まれました。
なぜ60という数を使ったかと言うと、60は1~100の中で最も約数の多い数字の中で一番小さな数字なんですね。
1~100までの整数で約数が一番多いのは60,72,84,90,96で、それぞれ12個の約数があります。
60:1、2、3、4、5、6、10、12、15、20、30、60
72:1、2、3、4、6、8、9、12、18、24、36、72
84:1、2、3、4、6、7、12、14、21、28、42、84
90:1、2、3、5、6、9、10、15、18、30、45、90
96:1、2、3、4、6、8、12、16、24、32、48、96
2~6まですべての数で割り切れる最小の数ですね。なので、割り算するときに便利な数字が60というわけです。
今の私たちが使っている「時間」はエジプト文明とメソポタミア文明の融合みたいなものですね。
「なぜ1時間は60分なの?」「1分が60秒なのはなぜ?」という子供の疑問にも、サッと答えられたらかっこいいですよ。